2012年3月20日火曜日

飢餓10億人、解決可能な世界で最も大きな課題(WFP国連世界食糧計画)


飢餓10億人、解決可能な世界で最も大きな課題(WFP国連世界食糧計画)
Hunger: The World’s Greatest Solvable Problem
http://www.wfp.org/stories/hunger-worlds-greatest-solvable-problem
#WFP #UN #hunger #bottombillion #paulcollier

これは、WFP(United Nations World Food Programme:国連世界食糧計画)が発表したニュースです。

世界では、ほぼ10億人が空腹のまま、毎夜眠りにつく。
WFPでは、飢餓こそが、解決可能な世界で最も大きな課題だとしています。

(世界の人口は、現在70億人ですから、実に7人に1人です)

この記事では、ブラジルをとらえ、この10年間で飢えに苦しむ人々を1/3減らし、2,400万人の飢餓状態の人々のレベルを上げ、25%の栄養不良を解消したとしています。

また、中国、ロシアについては、以前WFPの食糧支援を受けていたにも関わらず、今は支援を行う国の仲間入りをしたと、絶賛しています。

その上で、飢餓を減らすために有効な6つの対策が挙げられていました。

(1)緊急事態における食糧支援
人的災害または自然災害時の食糧支援は、何千もの命を救うとともに、子供の栄養状態を改善し、成長を助けることになる。

(2)2歳以下の子供への対策
妊娠中または母乳保育の女性への食糧援助、及び2歳以下の子供への栄養補給が、心身ともに健康な子供を育てる。

(3)学校給食
学校で無償の給食を配ることは、子供の学習への集中力を高め、また就学を続けさせる効果もある。

(4)小農場主への支援
小さな農場主に対して、訓練、支援をするとともに、買い取り市場への道を拓くことが、食糧生産を確実なものにする。

(5)研修参加者への食糧提供
仕事に就くための研修に参加した人たちに、参加の動機付けとして食糧を提供することは、自活の道を拓くことになる。

(6)食糧引換券
市場に食糧はあっても、貧しい人たちがこれを買えないのであれば、食糧引換券(food voucher)を配布するのが有効な手段になる。


10億人という数字を見て、以前話題になった「The Bottom Billion: Why the Poorest Countries Are Failing and What Can Be Done About It(Paul Collier著、2007年発刊)」という書籍を思い出しました。

この本は、最下層にある10億人が陥る4つの罠を指摘し、先進国と底辺10億人の諸国の取るべき方向を示したものです。

飢餓も10億人。どうしても、今の経済システムでは、このサイズでこういう状況に陥るのかもしれません。世界中がこうした事実に向き合い、それぞれの責任を果たしていく必要があると思います。


GlobalBISCUE @BISCUE総合研究所
http://www.biscue.net/

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1 件のコメント:

  1. 食糧援助総量を上回る食品廃棄量を記録している国の国民としては、深刻に考えるべき問題ですね。

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